ステファノ・ファリーナのワインのキャリアは、若い頃、彼の妻ジョヴァンナと経営していたレストランから始まりました。
しかし、ワインを売るだけの仕事では満足てきず、ステファノはすぐにワイン造りへの情熱を燃やし始めました。
1930年から彼は貿易業を始め、鉄鋼業にも興味を持ち、ビジネスが軌道に乗ると、
ついに1939年、ステファノは自身のワイナリー「ヴィニコーラ・ステファノ・ファリーナ」を創業しました。
そして、彼の3人の息子に約束をしました、「人生で最も愛したワインとワイン栽培は生涯決して手放さない」と。その意志を継ぐべく、
息子のひとり、ジャンカルロはアルバに留学し、醸造学を学びました。その息子、ステファノの孫もこのワイナリーを継承し、
今日までステファノ・ファリーナのワイン造りは継続されています。
畑においては伝統主義、ワインメーキングは最新技術でワイン造りを行っています。
実際、バローロがその本来の良さを発揮するのは、20年後、バルバレスコは15年かかると現地では言われています。
しかし、世界のマーケットの消費量に耐えなけれならない事、倉庫で15年~20年の保管費を考えると、
莫大になるという実際の問題にどう立ち向かうか。生産者たちの悩みは尽きません。
そこで、畑においては、当たり前ですが、伝統的なブドウ品種「ネッビオーロ」を生産すること。
土地、テロワールに沿った、アロマティックでシルキー、芳香に富んだワインをつくること。
もちろんDOCG規定によって当たり前ですが、手摘みです。
その一方で、ワインメーキングでは「ミクロ・オキシジェナシオン」装置を使い、渋みを抑え、
フェノール成分の安定結合による、色調の安定を促しています。
こうして、ワインは若いヴィンテージでも、開けて少し待てば香り高い本来の姿を味わえるワインとなるのです。
デキャンタージュをすると、どうしても揮発性の高い香りは飛んでしまいます。
レストランで注文するのに、なかなか1日前、2日前に開けておいてもらう訳にはいきません。
そうしたバローロ、バルバレスコのワインの特性を、今の市場に合わせて、
最新技術を惜しみなく使う姿はまさに、伝統と最新技術の融合ではないのでしょうか。
また、最新技術を使い、ボトリングの際にはボトル内酸素の吸引や、ボトリングの無菌室化による安定した品質のお届けをします。
すべては、ステファノ・ファリーナのワインを手に取ってくださった、お客様の信頼と安心の為に。